【FC事業前⑥】退職時の契約内容は守ること
こんにちは。Blrivです。
本日は退職時の契約内容のお話です。
1ヶ月程前に先に退職をした元部下から私宛に連絡がありました。「Blrivさん、近日中に一度相談できますか?」と。私はてっきり自分の入社のことかなー、と勝手な期待をしていました。
ですが勤務中に久しぶりに元部下に喫茶店で会うとなぜか暗い顔。「どうしたの?」と聞くと1枚の封筒を出してきました。中の手紙を確認すると、
「アナタハ、タイショクノサイニカワシタケイヤクナイヨウヲムシシ、トウホウノコキャク、キャンディデイトニテヲダシタ。コノケンニツイテカイトウヲモトメル」
げっ、何これ???
怖っ!こえーよ!
ドラクエ1の保存パスワードかよ!と(おわかりの方のみ)
呪いの呪文にも見えましたが元部下にはその呪文が効いてしまいました。薬草が必要です(しつこい)ちなみに「キャンディデイト」とは、派遣業界では登録者のことを指します。
いわゆる「内容証明郵便」と言うもので、国から委託された日本郵便が発行することで公文書扱いになるものです。契約解除や借金の回収の前段階で、まず訴える前に送るものになります。文体は漢字でもひらがな、カタカナでも良いんです。今回ほぼ9割の文面がカタカナの文書でした。実は今回の件では、ほぼ公文書としての効力は無いものです。
実は元部下から退職時の契約書に「今後、同業他社へ転職をしてはならない」という一文があったと聞きました。これにサインをしなければ退職が出来ない雰囲気だったのです。
しかしこれは難しいところで、元部下は34才で派遣業界1本でやってきた男。34才でキャリアチェンジしろとは死刑宣告に近いものです。妻子も抱えている身で今さら異業種に転職もできません。しかし彼は恐らくばれないだろう、という気持ちでサインしたのでした。
ですが元部下も悪いのですが、あからさまに私がまだ在籍している企業の取引先や、キャンディデイトに積極的に手を出したのです。そりゃウチの社長にバレます。
そこで社長は元部下に内容証明を元部下に直接郵送したようで、自宅ポストに投函されていた手紙を見た元部下は青ざめたようです。
喫茶店で元部下と別れたあとに私は会社に戻り、目の前にいる社長を見て、
一緒にそれでもやってきた仲間じゃん、、、
と、薄情な社長だなぁとその時は思いました。
しかしそれから10年後の今、私は社長(オーナー)としてスタッフを抱えているのですが、その時の考えがものすごく浅はかでした。今、その時の社長の気持ちがものすごくわかります。
当然社長は部下の生活を守らなければいけません。その先に妻子がいるかもしれない、両親がいるかもしれない。生活を守ってあげなければいけない。私もまずスタッフのお給料は必ず確保する、自分の給料は後回し。社長は必至なんです。「社長はなんかラクそうだな~」なんて思っている方もおられますが、
自分の生活や部下の生活、会社の存亡かけて必至なんだよ!!!
と心の中でいつも思ってます。
雇用されている方には繰り替えしになりますが、日々不満があるかと思います。しかし恵まれているということを実感して下さい。毎月決められた支給日に決められたお給料が入る。その月の支払いなど、ちゃんと計画が立てられるではないですか。
Blrivさん、あなたの商売の才覚が無いだけじゃん、そう言われてしまうとグウの出もでないのですが、それは私も認めます。
しかし、雇用する側の社長は毎日従業員のことを考えている方が大半です。不満のある社長にいらだちを感じている方もおられるかと思いますが、社長って孤独なんです。
もしも今、私のスタッフが顧客を奪うようなことをしたらその時の社長のように何かする気持ちが非常に分かります。実際はしませんが。その時の社長は「これ以上手を出すな!」とあえてカタカナを羅列して、プレッシャーを与えたのだと思います。結局あれから10年経過していますが、元部下は「いつか訴えられるのではないか、、、」と今でもおびえています。恐らく、それはもうないと思いますが。
後述になりますが、私のFCでは横の繋がりがもてず、意見交換もできません。
日々「この仕事の仕方で良いのか?」と自問自答を繰り返すばかり。ある日はお酒を飲みながら涙を流す日もあります。社長業って本当に孤独ですよ。
【本日のポイント】
退職時に交わす契約書は内容を順守しましょう。
バレないと思っても、日々いつかバレるんじゃないかって不安な毎日って嫌じゃないですか?守秘義務についてもきちんと守りましょう。
また次回、宜しくお願いいたします。